岩塩のうんちく

岩塩とは内陸に閉じ込められた海水から水分が蒸発するに連れて濃縮され,海水中の各種の塩分から成分の違いによって順番に析出・沈殿し岩石のように硬くなったものです。

一般に市販される白や透明な岩塩は,その純粋な塩化ナトリウムに僅かな不純物を含んだ部分を採掘したもので、わずかなマグネシウムのほかにミネラルなどが殆ど含まれていない「ほぼ純粋な塩化ナトリウムの結晶」なので、純粋な食塩として使う必要がある場合には非常に扱いやすい塩です。

ピンク岩塩やレッド岩塩は主に鉄が多く混入したものとなります。

ヒマラヤで採掘される岩塩の中には「ブラック岩塩」と言われるものがありますが、析出して堆積した後でマグマの貫入などの火山活動の影響を受けて硫黄化合物が混じったものが由来と言われています。

ヒマラヤ山脈はむかし海だった場所にインド亜大陸が数千キロ移動しぶつかって来た結果、造山運動を起こしてエベレストにまでなり、海が干上がって膨大な塩が残されました。

岩塩は層によって、色が違い、ほとんど透明のものからピンク、それを通り越して「カーラー・ナマック」といういわゆるブラック岩塩までいろいろあります。

パキスタンでは、この岩塩を挽いたものが売られて食用に使われています。大きな街には「ナマック・マンディー」すなわち日本語に訳すと「塩横丁」と言う通りがあって、岩塩を大きな電動石臼で挽きながら塩を売っており、在パキスタン日本大使館の日本人公邸料理人が、「フランスの塩より質が良いのではないか」と言っていたという逸話もあります。

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